『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』書評

発達障害・グレーゾーン 表紙の画像
ろいど

どうも! ロボットのように働くアラフォー会社員、ろいどです!今回ご紹介する本がこちら⇩

『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』

  • 著者 : 大場美鈴(楽々かあさん)
  • 発行:ポプラ社 2017年02月21日 初版発行
  • ページ数 : 334
  • 定価:(本体1600円+税)
  • 難易度 : ★★★☆☆(普通)

著者は大場美鈴さんという3人の子を持つお母さん(うちの子専門家)。長男(小5)はASD+LD+ADHDで、通級学級から支援級に転籍。次男(小3)、長女(年長)はいくつか凸凹特徴のあるグレーゾーン。そんな子供達との日々の子育て法やアイデア、育児に対するマインド等が書かれています。

発達障害を持つお子さんやグレーゾーンのお子さんのいる親御さん、特にお母さん向けの育児書です。

ASD(自閉症スペクトラム:社会性・想像力・コミュニケーションに困りがある)

LD(学習症/学習障害:聞く・話す・読む・書く・計算する・推論するのに困りがある)

ADHD(注意欠如多動症/注意欠如多動性障害:多動性・衝動性・不注意の特長がある)

前著『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のラクラク笑顔になる108の子育て法』P22より
  • 発達障害とどう向き合ったらいい?
  • 子どもがイジメられないか心配!
  • 子どもの将来が不安

こんな子育ての悩みを持つ方にオススメの一冊です!

毎日忙しく本を読む時間が無い!というお母さんがほとんどだと思いますが、むしろそんな頑張り過ぎているお母さんにこそ是非読んでほしい本です。

この記事では、私の感想を交えながら『どんな本なのか?』を書いていきます!

発達障害・グレーゾーン 裏表紙の画像
『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』 裏表紙

『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』書評(感想・気付き)

以前にこの本の前書にあたる『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法』を読み、著者の大場美鈴さんには感銘を受けました。

前書の初版発行から約1年後に出版されているこの本ですが、どんなふうに進化してる本なのか?とても興味があったので読んでみました!

まずこの本で目を引くのが、著者独自のアイデアや取り組みの数々。

『楽々かあさん流お助けツール』として著者の色々な手作りツールを1ページから16ページに渡りカラーで紹介されています。

1つひとつが努力の結晶であり、著者のアイデアの凄さや器用さを感じられますが、なんといっても子ども達への愛がリアルに伝わってきます。

『楽々かあさん流お助けツール』の画像
『楽々かあさん流お助けツール』等の紹介ページの一部

そして内容としては、前書をなぞっているというよりも続編と言えるでしょう。

子どものメンタル面のケアについてだけでなく、お母さんのメンタル面や人づき合いなどについても書かれていたのが印象的でした。

子育てにおいての気持ちの部分というのは、読んでいてすごく共感できるし、心に刺さってくるものがあります。

前書と内容が被ってるのではないかという不安も正直ありましたが、そんなこともなく前書を読んだ方にもオススメできる内容でした。

発達障害の子を持つ親として

私も子どもが3人いて、小学5年の長男がADHDの複合型ということで、日頃から『発達障害』というものにどう向き合ったら良いのか?ということを考えています。

長男が小学4年から5年になるころに、担任の先生から支援級という選択肢の提案をうけました。

しかし、私としては「差別」とか「いじめ」に発展するのが心配で、それには反対でした。

それと、息子は発達障害と診断されたものの、私としては息子が支援級を選択するほどのレベルでは無いという認識だったこと。

そして息子本人も、今までの友達と違う学級になることが嫌だという気持ちが強いようでした。

なのでこれまで通り、通級指導教室(通常学級に在籍する障害のある児童の特性に合わせた個別の指導)に通いながらの通常学級を選択しました。

正直、息子が学校生活で「普通とは違う」という扱いになるのかと思うと、不憫に思ってしまい涙が出ててしまうほどでした。

しかし、この私の考え方は独りよがりの浅いものだと気付いたんです。

息子の気持ちを考える

この本を読んでみて考えさせられたのは、『息子本人の生き辛さ』についてです。

発達障害の子どもというのは、得意なことと苦手なことの差が激しいものです。

その苦手なことに関して、回りの子どもの足を引っ張ってしまったり、そのことで責められたりすることは少なくありません。

そういうなかで、息子が苦手なことも一生懸命頑張って生活していることは知っています。

ただ、その生活における息子の精神的な負荷については、よく考えてあげれていませんでした。

しかし、本に書かれている著者とその子どもさんの生活を知ることで、そこに我が息子を当てはめて考えてみました。

そうすることで、苦手なことを頑張らなくてはならないときの息子の気持ちをリアルに想像できました。

そして支援級という選択肢のメリットのことなども真剣に考えるようになりました。

そうなってみて、私が自分の気持ちでしか考えれていなかったことに気付きました。

支援級だろうがなんだろうが、息子本人の特徴を受け入れ、気持ちや成長を優先して考えるべき。

イジメ等の問題が起きて解決できそうにないのなら、無理に学校に行かなくても、今の時代なら色んな選択肢がある。

そんなふうに今は考えています。

その子に合わせた子育てを

本のなかでハッとさせられたのが次の言葉。

"本当はフツーの子は1人もいない"

なるほどと思いました。どんな子でも得意不得意など様々な特徴があるわけで、その子に合わせた子育てを考える必要があることを教えてもらいました。

そして、真似したいなと思ったのが、著者がお子さんにパソコンを与えるなど、長所を生かす取り組みをされていたこと。

著者のお子さんとうちの長男は特性が似ていることもあり、本人もパソコンに興味を持っているので、今後妻と話し合って行動していくつもりです。

発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』著者紹介・目次

著者紹介

大場 美鈴(おおば・みすず) 楽々かあさん

1975年生まれ。うちの子専門家(専業主婦)。

美術系の大学を卒業後、出版社で医療雑誌の編集デザイナーとして勤務し退社。実父の介護経験を経て、結婚。3人の子宝に恵まれる。長男(小5)はASD+LD +ADHDで、通常学級から支援級に転籍。次男(小3)、長女(年長)はいくつか凸凹特徴のあるグレーゾーン。2013年より、Facebookなどで管理人「楽々かあさん」として、育児の傍ら、発達障害育児に役立つ支援ツールの制作と、日々の子育てのアイデアをシェア・情報発信する個人活動を開始。

「声かけ変換表」がネット上で約14万シェアを獲得するなど拡散し話題となり、「AERA」「kodomoe」「東洋経済オンライン」「リタリコ発達ナビ」など、雑誌・ネットメディアに掲載多数。

著書に『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法』(大場美鈴:著、汐見稔幸:監修)がある。

・Facebookページ

「楽々かあさんのアイデア支援ツールと楽々工夫note」

https://www.facebook.com/ideatoolsnote

・ホームページ

「楽々かあさん公式HP」

http://www.rakurakumom.com

カバー袖の著者紹介より
ろいど

『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』の目次をざっと紹介⇩

目次

子どもがぐんぐん伸びる
楽々かあさん流 お助けツールはじめに1章 家庭でできる親子あそび編

2章 生きる力・考える力を伸ばす工夫編

3章 ソーシャルスキルを身につけるコツ編

4章 友だち関係といじめ対策編

5章 学校との連携と合理的配慮編

6章 こだわり・かんしゃく・パニック対応編

7章 事故理解とセルフコントロール編

8章 人づき合いがしんどい時の処世術編

おわりに

参考文献

目次より

発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』を読んでみよう!

ろいど

今回の記事をまとめます!

この本の内容

  • 発達障害を持つお子さんやグレーゾーンのお子さんのいる親御さん、特にお母さん向けの育児書
  • 『楽々かあさん流お助けツール』として、著者独自のアイデア満載な手作りツールをカラーで紹介している
  • 前書と被るところはほぼ無く、今回は前書の続編と言える内容で、前書を読んだ方にもオススメできる

こんな方にオススメ

  • 発達障害とどう向き合ったらいい?
  • 子どもがイジメられないか心配!
  • 子どもの将来が不安

感想・気付き

  • 発達障害の子を持つ親としての考え方が浅いことに気付かされた
  • 息子本人の特徴を受け入れ、気持ちや成長を優先して考えるべき
  • 子どもの得意不得意など様々な特徴に合わせた子育てを考える必要があることを教えてもらった
ろいど

「親としてもっと成長したい!」という方の背中を押してくれる1冊。

著者の関連本

こちら⇩の記事で前書を紹介しています。